急いですべきことは何か、政治も人生も

 今年の流行語大賞は、「政権交代」だそうですが、せっかく

政権が代わったのに、最近、話題になっていることと言ったら、

金の話ばかり。母親からの献金について、首相を追及していると、

弟も同じようにもらっていたとあって、いやはや……。


YAHOO!ニュースより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091202-00000193-jij-pol


「秘書にまかせていた」

「寝耳に水だ」

というのが本当なら、ひと月1500万円、合計数億のお金を

もらっていても知らなかったということで、そんな人に

デフレ・スパイラルで苦しむ庶民の暮らしが分かるのかしら、

と思うのは私だけではないでしょう。

「大金持ちの人の話はさっさと片付けて、明日の生活を

何とかしてくれ」

と、喫緊の難題を叫ぶ声が聞こえてきそうです。


 翻って、私たちの人生も、急がなくてもいいことに時間を

費やしていないか、反省せねばなりません。

「世人薄俗にして共に不急の事を諍い、尊と無く卑と無く、

貧と無く富と無く、少長・男女共に銭財を憂う。

有無同じく然り。憂き思適に等し。田有れば田を憂え、

宅有れば宅を憂う。牛馬・六畜・奴婢・銭財・衣食・什物、

また共にこれを憂う」
              (大無量寿経


 人類は「なぜ生きる」の人生の目的を知らず、「どう生きる」

ばかりに気をとられ、みな苦しみ続けて死んでゆく有り様を教えられた

釈尊のお言葉です。

 忙しい12月、ふと立ち止まって、人生の目的を果たすには

何を求めればいいのか、よくよく考えてみようじゃないですか。