実体なき陳腐な言葉は、胸を打たない

 浄土真宗親鸞会館のある富山県射水市では、現在、

市長選と市議選の真っ最中。日が短いこのごろ、真っ暗に

なっても走り回る選挙カーに、「もうちょっと、静かにして

ほしいなあ」と思ってしまいます。


「○山×男です!○山×男がお願いに上がりました」

という連呼を聞くと、意中の人のいない選挙民は、投票所で、

「ま、○山×男にしておくか。一生懸命やったし……」

となるのでしょうか。選挙カーで名前を多く聞いた人よりも、

政策や人となりを考慮したいものです。


 ましてや、

「市民の皆さまのために、働かせてください!」

「伏して、伏してお願いいたします!」

と言われると、

「別に伏さなくてもいいよ……」

と思ってしまうのは、私だけでないはず。

「何とか議席を……!」という気持ちは分かりますが、

実体のない使い古された言葉より、自分の言葉で何をするのか

言ってほしいものです。


 私たちが反省を述べたり、決意表明する時も、陳腐な言葉しか

出てこなければ、あまり考えていないと言わざるをえないでしょう。

他人の心を打つはずもありません。自戒すべきでしょう。