読書日記・その5「自分を知り、自分をだます」
40万部突破の『16歳の教科書』(講談社)では、
7人の著名な講師が執筆していますが、最後に登場するのは、
数学でも英語でもない、「心理学」の先生。
カリスマ・セラピストの石井裕之さんです。
勉強とは、自分との闘い。人生も同じですね。
でも、どうして自分が自分と闘うのか。それは、
「自分という他者」がいるからです。
例えば、
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(引用)
ある人が、「よし、今日からダイエットしよう」と思ったとしよう。
でも、なかなかうまくいかない。どうしても甘いものを食べたり、
運動不足になったりしてしまう。これは、「自分との対話」がうまく
いっていないから、起こることなんですね。「健康のためダイエット
しよう」と思う自分と、「でも食べたい」とか「運動するのは面倒くさい」
と思う自分がぶつかり合ってしまうんです。
つまり、「自分という他者」との対話がうまくいかず、いい関係が
つくれていないということになります。
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いい関係のためには、自己暗示が大事になりますが、これには大きな誤解が
あるそうです。例えば、受験生の場合、
「大丈夫だ、大丈夫だ」
と言い聞かせる。しかし、そうするほど、不安になり、プレッシャーに
押しつぶされるものです。本当に大丈夫な人は、「大丈夫だ」と言わないからです。
「合格して当たり前」
と思うことが大事だそうです。
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(引用)
どうして受験勉強が苦しいのでしょうか。これは結局「合格できないかも
しれない」と思っているから、苦しいんですね。
でも、同時に「合格できるかもしれない」という可能性があるからこそ、
苦しんでいるともいえる。
合格するのが当たり前だと思っていれば、勉強は楽しいはずなんです。
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そして、「合格するのが当たり前」と自分をだます手段の一つとして、
外見を変えることを提案してます。
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(引用)
じつは、人間の心って「外側(周囲の環境)」と「内側(潜在意識)」の
バランスをとろうとする習性があるんですよ。
典型的な例を挙げれば、部屋が散らかっている人は、心も汚れていたり、
未整理な問題がいっぱい残っている。部屋を掃除すれば、気分もサッパリして
心もキレイになる。環境(外側)を変えれば、潜在意識(内側)はそれに
説得されていくものなんです。