順風に帆を張る航海のように、愉快な人生
東京のゴミゴミしている所も結構好きですが、お隣の横浜も
魅力的です。私は大学4年間を、この街で過ごしました。
今年は開港150年とかで、休日だったこの日、
横浜みなとみらいは家族や恋人で、ずいぶんにぎやかでしたよ。
JR桜木町駅を降りると、すぐ左手に、横浜ランドマークタワー。
その足元の1号ドックに、帆船日本丸が係留されています。
朝早い時間は曇天で寂しい感じでしたが、昼過ぎに再度行くと、
天気も回復し、ちょうど、すべての帆を張った勇姿を見せて
くれていました。
(日本丸の総帆展帆。下の写真の背景は、
横浜ランドマークタワー)
そういやあ、大学4年間は学校と下宿とご法話会場を行き来する
ばかりで、駅前のにぎわいも、中華街の味も、まして恋人どうしで
歩く山下公園なんか、まったく無縁でした。
見上げながら、しかし私だけは、親鸞聖人のお言葉を想起していたのです。
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「しかれば、大悲の願船に乗じて、光明の広海に浮びぬれば、至徳の風静に、
衆禍の波転ず」
(教行信証行巻)
果しなき闇黒の人生に溺れ苦しんでいた親鸞が、阿弥陀如来の本願の大船に
救いあげられてみると、不思議なるかなや、苦悩渦巻く人生が光明輝く
無碍の人生と転じ変った。
〝至徳の風静に〟とは、万善万行恒沙の功徳のこもっている南無阿弥陀仏と一体と
なる至徳具足の大益で、順風に帆を挙げる素敵な航海のように、
なんと人生は愉快なのか。
〝衆禍の波転ず〟とは、ロクな因まきしてこなかった親鸞だから、因果の道理に
狂いなく、不幸や災難の禍はいろいろ押しかけて来るが、それらが向きを変えて
御恩喜ぶ因となるから不思議である。
かくて、順境でよし、逆境でよし。
どちらでも拝めるから無碍の一道は有難きかな、と聖人は仰有っているのだ。
(高森顕徹先生のお言葉)
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若くして仏法を聞けたからこその、幸せですね。
高森顕徹先生公式サイトはこちら。