二人で歩む、無上の道

 今日は、富山県射水市のT様宅で毎月行っている、アニメ勉強会の

日でした。アニメ『世界の光・親鸞聖人』を見て、そこに描かれて

いることを勉強する集まりです。

 Tさんは、小さなお子さんが二人いる若い夫婦です。二千畳の

大講堂を擁する親鸞会館から近い一軒家を開放しておられます。

夜8時からの開催に、10数名の近隣の親鸞学徒が集まって

きました。


 今日は、アニメ『親鸞聖人』第1部を見ました。26歳の聖人が、

赤山明神で謎の美女と会われ、恋わずらいに陥られます。

その後、読経されても仏像に拝まれても、女性のことが忘れられず、

法華経』の修行が一歩も進まなくなって苦しまれます。

琵琶の湖水や月を見て後生暗い心の解決できぬことに泣かれ、

下山を覚悟せられたことを記したのが、次のご文です。

「定水を凝すと雖も識浪頻に動き、心月を観ずと雖も妄雲猶覆う、

而るに一息追がざれば千載に長く往く、何ぞ浮生の交衆を貪って

徒に仮名の修学に疲れん、須らく勢利を抛って直に出離を

ねがうべし」(歎徳文)


 欲や怒りの煩悩しかないことを悲泣なされた親鸞聖人でした

が、ここで後生の解決を断念されることはありませんでした。

なぜなら、「一息追がざれば千載に長く往く」。一息切れたら、

後生は一大事だ、とご自身の心に斬り込まれたからでした。



 さて、そんな話のあとに、昨日入籍したばかりの二人を

祝福するティータームが催されました。仏縁を結ばせていただいた者

どうし、愛し合う中にも、助け合って親鸞聖人の教えを聞き求めて

いこうという気持ちにあふれている、とってもいい祝賀会でした。

 なるほど、親鸞学徒の夫婦は、こういう心がけが大切なんですね。


「お金や財産よりも、この人を守って、一緒に仏法を聞いて

いきたい……」

 そう語る奥さんの、一番好きな、高森顕徹先生のお言葉を

紹介しましょう。

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 道を求めてゆく人は、心の高ぶりを取り去って、教えの光を、

身に加えなければならない。

 どんな金銀・財宝の飾りも、徳の飾りには及ばない。

(『顕真巻頭言集』より)

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 こんな夫婦、いいですねえ。





          高森顕徹先生公式サイトはこちら。

           http://www.takamori.info/