光源氏の因果応報

 二条城を後にした私は、地下鉄と嵐電(らんでん)という

路面電車に乗って、嵐山へ。この路面電車が、住宅街を縫うように

走っており、風情がありました。


 二条城もそうでしたが、嵐山も、冬だというのに観光客が大勢

いて、にぎやか。これが有名な渡月橋かぁ……。桜や紅葉の

季節なら、もっとよかったかもしれません。

 でも渡月橋って、人だけでなく、車もばんばん走ってるんです

よね。ちょっと意外でした。フツーの橋と違うのは、人力車も

通っていることでしょうか。






 ここは、光源氏が明石の君に会いに行った地であり、ほかにも

様々な歴史の舞台になったロマンを感じる所です。多数の女性を

愛人にした光源氏が、正妻の女三宮の密通が発覚して、一度は

女三宮とその愛人に怒りを募らせますが、生まれた子どもを見て、

若き日、源氏自身が父・桐壺帝の後妻を愛するという裏切り行為を

行ったことを思い出し、因果応報を感じるのでした。


 因果応報とは、因果の道理。原因なくして現れる結果は、

万に一つ、億に一つもありません。


○善因善果……善いことすれば、よい結果が返ってくる

○悪因悪果……悪いことすれば、悪い結果が返ってくる

○自因自果……自分のやった行いは、自分の運命を決める



 私の身に振りかかる運命に、怒りや愚痴が逆巻きますが、
 
冷静に考えれば、私がいつかどこかで、そんな結果を受ける

タネまきをしているのです。なかなか、そうは思えませんが。

特にひどい運命がやってきた時には。


 光源氏の気持ちを思って、嵐山を歩いてみるのもいいのでは。






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