ままにならぬ

 昨年末、成田空港で、手荷物検査のトレーを投げつけたと

いわれる警察庁の警視が、書類送検されたそうです。


 テロ防止のため、国際線航空機内への持ち込みが制限されている

100ミリリットル超の液体物(男性用化粧水とか)を持ち込もう

として、女性検査員と口論になったとのこと。そんなの、みんな

守っています。

 ところが、虫の居所が悪かったのか、「オレは警察庁キャリアだ」

とか何とか叫んで、検査員の仕事を侮辱する暴言を吐き、検査用の

トレーを投げたのでした。検査員の肩と足に当たりましたが、

ケガはなかったそうです。


 通報で駆けつけた千葉県警の警察官は、その場で警視から

事情聴取しましたが、逮捕や警察署への任意同行などの措置は

とらず、警視は検査員に謝罪しただけで、そのままドイツへ

出国したのでした。


「化粧水くらい何だ。持ち込ませろ」という欲が妨げられると、

怒りの炎が吹き上がります。これらは、仏教で煩悩といわれる

もので、すべての人が持っている心だと教えられています。


「ままにならぬと おひつを投げりゃ

      そこらあたりは ままだらけ」

高森顕徹先生著『光に向かって 123のこころのタネ』より)





高森顕徹先生公式サイトはこちら。

             http://www.takamori.info/