大統領の宣誓

 全世界注目のアメリカ・オバマ大統領が就任しましたね。

テレビで、車を降りてホワイトハウスの近辺を歩く大統領を見て、

きな臭いことが起きなければいいのに……と思ったのは、私だけじゃ

ないはずです。


 ところで、大統領は就任式で、聖書に手を置いて宣誓することが

知られています。オバマ新大統領は、リンカーン大統領が宣誓に

使った聖書を用いたとか。初のアフリカ系大統領らしく、

黒人奴隷解放を宣言したリンカーンへのオマージュでしょうか。


 日本人には、アメリカ大統領がキリスト教の聖書に手を置くことに

違和感があるのではないでしょうか。湾岸戦争は、アメリカと

イラクが神の名の下に始めた戦争ではなかったか。当時の

ブッシュ大統領フセイン大統領が、開戦時から、キリスト教の神と

イスラム教の神をそれぞれ持ち出して、異教徒と戦うことを

誇示したのでした。


 キリスト教イスラム教、ユダヤ教などの一神教は、自分たちの

信じる神しか認めません。そういえば、年末から殺し合いを続けて、

世界中から非難を浴びている地域もありますね。どこまで行ったら

終わるのか。勇敢に見える兵士たちも、PTSDを起こして

帰還するじゃあありませんか。

 対立の構図に、世界は、閉塞感に覆われています。


「『天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず』

福沢諭吉の平等思想に世人は驚いたが、釈尊は三千年の

古(いにしえ)に『万人は平等なり』と道破なされている」

          (高森顕徹先生のお言葉)



高森顕徹先生公式サイトはこちら。

             http://www.takamori.info/



 今も残るカースト制度によって、厳然たる社会階級のあった

2600年前のインドの時代から、仏教を説かれたお釈迦さまは、

すべての人の平等を宣言されました。そこには、白人も黒人も、

何を信じていようとも関係ありません。

 そんな宗教によらなければ、世界の真の融和は成し得ないんじゃ

ないですかね、オバマさん。