仏教が築く未来1〜老老介護の悲劇をなくす

 京都で、80歳の女性が、82歳の夫に殺虫剤を飲ませて殺害する

という事件があったそうです。


YAHOO!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091207-00000519-san-soci

 
 夫婦は二人暮らし。夫は2年前に脳梗塞で倒れ、ほぼ寝たきりの状態

でした。「介護に疲れた」という遺書をのこして、妻が夫に殺虫剤を

飲ませ、自分も飲んで心中を図りましたが、命に別状はないそうです。


 こういう老老介護、果ては認知症の人が認知症の人を介護する

認認介護などが、悲劇に結びつくことが多いですね。

 あの長門裕之さんも、妻・南田洋子さんの介護に疲れた時、

「もうなにもかもめんどうくさいな…洋子、死のうか…」

とつぶやいた……と、著書に告白しています。

 今、この瞬間に、同じことを思っている老夫婦がどれだけ

あるだろうと考えると、苦しくなります。


 どうすれば、この悲劇を減らし、なくすことができるのか。

政治的な施策も必要ですが、人間に生まれ、生きている目的の

あることを知る以外に、根本的な解決はないでしょう。

 どれだけつらくても、自分にも連れ合いにも、生きる意味がある。

親鸞聖人はそれを、「平生業成」と教えられています。


 特に京都のケースは、近くに61歳の長男が住んでいて、

第一発見者もこの長男なのに、未然に防げなかった事件です。

 夫婦はむろん、この息子が仏教を聞いて、伝えていれば……

とも思います。本当の仏教を知ることは、自分を助け、家族を

救い、全人類に真の幸福をもたらすでしょう。