大宇宙の仏方に見捨てられた私

 救急車で運ばれる重症患者の私が、どこの病院にも受け付けて

もらえず、いよいよ最期を迎えたら……。

 ぞっとしますね。

 それなのに、心が重病人である私といったら……。


 富山県射水市浄土真宗親鸞会館でのご法話だった今日、

高森顕徹先生は、蓮如上人の『御文章』2帖目8通をお説き

くださいました。

「それ、十悪・五逆の罪人も、五障・三従の女人も、空しく

皆十方・三世の諸仏の悲願に洩れて、捨て果てられたる

我等如きの凡夫なり」

 私たちは、大宇宙にガンジス河の砂の数ほどもましますと

いわれる諸仏に、見捨てられた極悪人なのです。


 ところが、そんな者とは思わず、少しも苦にしていない。

救急車の病人ほどでもない。

 これでは、すべての人を金輪際助かる縁なき者と見抜かれ、

絶対の幸福に救うと約束なされた弥陀の本願に、相応する

はずはありません。


 因果の道理をよくよくお聞きし、無常と罪悪を見つめる

ことが大事だと教えていただきます。






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