蜃気楼の見える街・魚津の勉強がまだまだ熱い

 高森顕徹先生は、「名号、信心、念仏」のご説法で、次に、

南無阿弥陀仏」には、どんなお力があるのかを教えてくださいました。


 全人類は必ず死なねばならないのに、死んだらどうなるか

分からない。この心を「無明の闇」といわれます。「後生暗い心」です。

 無上仏をお医者さん、その医師のつくられた薬を名号とすれば、

何のために薬をつくられたか。「無明業障のおそろしき病」という病気に、

すべての人はむしばまれているからです。のむと同時にその病を治して

くださる妙薬が、南無阿弥陀仏です。


 このように聞かせていただいたあと、その日初めて、

高森先生のご説法を聞かせていただいたAさんが言われました。

「死んだあとのことよりも、今が大事でしょう。私は今救われたい」

 そこで、現在と死後とどちらが大事か、活発な議論になりました。

親鸞聖人の教えは平生業成と聞いとるから、やっぱり今が

大事でしょ」とTさん。

「しかし、死んだあとのほうがずっと長いのでは」とMさん。

「今が苦しいのだから、今救われたい」とYさん。

「戦争で死にそうになった時は、死にたくないという気持ちしか

なかった。やっぱり後生の解決が大事」とFさん。


 議論たけなわの時、問いかけました。

阿弥陀仏から名号を賜ったのが、信心。信心獲得といいます。

『獲』と『得』は、同じ『える』ですが、意味が違いましたよね」

 『獲』は現益、『得』は当益です。

「名号を頂けば、この世は絶対の幸福に救われ、死ねば極楽往生

間違いない身になりますので、この世と未来の2回救われるのが

親鸞聖人の教えです。これを、現当二益といいます」

 そっかー、2回救われるのか……。皆さん、驚いた様子で

聞かれました。Aさんも、

親鸞聖人の教えは、二度救われる教えだったのですね。

また今度、来ます」

と笑顔で帰られました。

 
 皆さんの仏縁を念じ、私も魚津をあとにしたのでした。







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